そもそも、猫草ってなに?
- 猫が好むイネ科の植物の総称
- 主にエン麦、小麦、大麦などが販売されている
- 背が低く細くとがっている
猫草を聞くと『猫専用の植物』というイメージを持つ方も多いと思いますが、実際は猫草を言う植物は存在せず、イネ科の植物の若葉のことを言います。
ホームセンターなどで販売されている猫草は、私たちが普段口にすることも多い『小麦』や『エン麦』だったりします。
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猫草を食べる理由は4つ
- 毛玉を吐くため
- 便秘の予防
- ストレス解消
- ビタミンの摂取
猫が猫草を好んで食べる理由は、主に上記の4つと言われています。
胃にたまった毛玉を吐くため
猫草を食べるのは、猫草を飲み込むことで胃を刺激し胃にたまった毛玉ごと吐き出すためと言われています。
猫は、毛づくろいの時に抜け毛をそのまま飲み込んでしまうことがあります。胃にたまった抜け毛は、通常であれば便とともに排出されますが、排出されない場合『毛球症』という病気の原因になります。
そんな、胃の不快な状態を改善するためにチクチクと尖った葉で胃を刺激し嘔吐を促しているのではないかという説ですね。
毛球症とは猫が毛づくろいで自分の体を舐めた時に飲み込んだ毛が胃や腸などの消化管内にたまることで発症する病気です。体内に取り込まれた毛は消化されないので、通常でしたら自力で吐き出す、もしくは便に混じって排出されます。しかし中にはうまく排出できずに体内で毛が留まってしまい塊状になり、毛球症になってしまうことがあります。
食物繊維で便秘予防
猫草の葉は、食物繊維がたっぷり含まれており不要物をからめとって排出してくれる便秘予防の役割を果たしているという説です。
「毛玉を吐くため」とも繋がりますが、便通を良くすることで互いに毛玉を排出しやすくするなどの効果があると言われています。
食感でストレス発散
猫草のシャキシャキした食感を単に楽しんでいるのではないかという説です。
猫草を食べている様子をみると分かりますが、普段の食事は丸のみにすることが多い猫ちゃんも猫草を食べるときは、「モグモグ」食感を楽しんでいるような姿をみせてくれます。
葉酸からビタミンを補給
猫草の葉に含まれる『葉酸』から『ビタミン』を補給しているのではないかという説ですね。
葉酸から補給できるビタミンは、『ビタミンM』や『ビタミンB9』と呼ばれ、血液中の赤血球の働きを助ける栄養素です。
とはいえ、これに関しては『総合栄養食』のキャットフードを食べていれば足りなくなることはまずないのであまり考えにくい説かもしれません。
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猫草を食べないけど大丈夫なの?
- 猫草で得られるメリットは他の方法で補える
- そもそも、猫草を好まない猫も多い
- 猫草を与えることにも注意点がある
ここまで「猫草を食べる理由」について紹介してきましたが、『猫草』を食べない猫ちゃんでも全く問題はありません。
むしろ、食べることで身体に負担がかかったり注意しなければいけない点もあるので「食べたい猫だけ適切な量をあげればいい」というのが結論になります。
猫草を食べない猫は結構いる(体験談)
猫草を使わずに猫のケアをする方法について紹介する前に、我が家の猫たちについて少し体験談を紹介したいと思います。(不要な方は飛ばしてOKです)
この記事の読者の大半は、「飼い猫が猫草を食べてくれないこと」に心配している方だと思います。
実はいうと、我が家の猫たちも猫草を食べない系の猫でした。
猫を飼い始めの頃、せっかく買った猫草を食べない飼い猫を見て「猫草を食べないと毛玉をうまく吐けないのでは?」と私も心配になりました。
その後、動物病院で相談したところ「毛玉のことを心配しているなら、日々のブラッシングを丁寧にしてあげたほうが効果的だよ」と教えていただき「猫草って必須じゃないんだ!」とホッとしたのを覚えています。
どうやら、猫草を食べない猫は結構たくさんいるのだそうです。好き嫌いがあるということですね。
猫草を食べない猫でも心配する必要はないと知ることができた貴重な思い出です。
猫草を食べない猫のケアはどうするの?
- ストレスの対策
- 栄養と便秘の対策
- 抜け毛の対策
つづいては、猫草を食べない猫ちゃん向けの対策を上記の項目ごとに紹介していきます。
運動とおやつでストレス解消
猫のストレスを発散させてあげる方法はたくさんありますが、一番のおすすめは「飼い主さんとのコミュニケーション」です。
おもちゃを使って遊んだり、時々おやつをあげるなど猫ちゃんと仲良くなれるように過ごしましょう。
適度な運動や美味しいおやつは、ストレス解消にとても効果的ですよ!
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良質なキャットフードで健康を維持
- 猫の食いつき
- 主な原材料・原材料の質
- 安全性・健康への配慮
便秘予防や栄養面での問題を解決するなら、毎日の食事を改善していくのが一番効果的です。
市販のフードの中には、残念ながら栄養面で不安の残るものや原材料の安全性に不安があるものも少なくありません。
良質なキャットフードをしっかり選んであげることで、十分な栄養素と胃腸の働きをサポートし便秘予防にもつながりますよ!
上記のポイントが良質なキャットフード選びのポイントですが、詳しくは下記の記事で解説しているので参考になると嬉しいです。
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適度なブラッシングで抜け毛を処理
- 普段のブラッシングは週に2回ぐらい
- 春から秋の換毛期は毎日ブラッシング
抜け毛対策で一番大切なのは、日頃のブラッシングです。
毎日ブラッシングの時間をとるのは、働いていると中々大変だったりするかもしれませんが短時間でも効果は大きいので是非取り組んでください。
猫ちゃんとのスキンシップにもなるので、猫ちゃんとの距離がぐっと縮まるはずですよ!
猫草を与える時の注意点
- 子猫やシニア猫には与えない
- 与えるのは若草のみ
- 胃腸が弱い猫には与えない
最後に、もしも猫草を与える場合の注意点について紹介していきます。
子猫やシニア猫には与えない
猫草は、胃腸への刺激が強くまだ身体ができていない子猫には余計な負担をかけてしまいます。
最低でも1歳を超えてからあげるようにし、同様に体力の少ないシニア猫には与えないように注意してください。
与えるのは若草のみ
猫草を与える際は、葉が固くなる前の「若草」のみ与えるようにしましょう。
成長しすぎた葉は、食道や胃など臓器を傷つけてしまう可能性があり危険です。
猫草は、成長がとても速いので小まめに成長した葉を取り除くなど管理をしてあげましょう。
胃腸が弱い猫には与えない
子猫やシニア猫に与えてはいけないように、胃腸が弱い猫ちゃんも控えるようにしましょう。
猫草により無理に嘔吐することは、胃腸への負担や体力を削ることに繋がります。
下痢や嘔吐を繰り返してしまう場合もあり危険ですので心配がある場合は控えるのをおすすめします。
猫が猫草を食べなくても気にしなくてもOK
上記で紹介した『猫草を食べない場合の対策』を参考にしていただくと、猫草なしでも安心して過ごすことができます。
猫ちゃんの好みに合わなければ無理に食べる必要はないので、安心してくださいね!
最後にもう一度内容を確認してみましょう。
◆猫草を食べなくて良い理由
- 猫草で得られるメリットは他の方法で補える
- そもそも、猫草を好まない猫も多い
- 猫草を与えることにも注意点がある
◆猫草を食べない場合の対策
- 運動とおやつでストレス解消
- 良質なキャットフードで健康を維持
- 適度なブラッシングで抜け毛を処理
それでは、猫ちゃんと健康で幸せな生活を送ってくださいね!